心
先日、うちの息子とご飯を食べに行った時の話。
うちの息子は高校2年生でよく食べるんです。
なのでここ何年かは息子とご飯を食べに行くときは回転ずしだったり、
しゃぶしゃぶ食べ放題だったり、とにかくいっぱい食べられるところに(笑
ところがこないだ息子に「飯食いに行こうぜ」というと、
「いいよ、でも今日はがっつりな気分じゃないな」と・・・
じゃあたまにはちょっとだけいいところに行くかと、
木曽路に行くことにしました。
すると、うちの息子もいつもと違う雰囲気に気づいたようで、
「なんか、美味しんぼの世界だな」って(笑
雰囲気もそうですが、
ファミレスとか食べ放題とかと比べると、
バイトのスタッフでも接客がしっかりとしてて、
そこにも息子は着目。
「なんかしっかりしてるよね」と。
でもほんと息子が気づいたように、
この若いバイトの子が本当にしっかりした接客で、
僕も「しっかりしてるね」と声をかけたくらいでした。
あっ、このうちの息子、
なんだか美容師になろうかと思ってるみたいで・・・
なので一応、そういう接客について語るのもいい機会だからと、
そこで息子にいろいろ教えてたんです。
すると、ちょうどそんな話をしてる時に、
50代くらいに見える店員さん(ちょっと偉いんだろうなという感じのおばさん)が、
「失礼しまーす」と料理を持ってきました。
そして、それを置いた後、食べ終わったお皿を「失礼しましたー」と運んで行ったのですが、
ここで、「いまの店員さんの行動はちょっとダメなところがあったんだけどわかるか?」と。
すると、うちの息子は
「なんとなく投げやりだったような・・・」
おっ、こいつなんか気づいたのか???と思い、
「どうしてそんな感じがしたんだ?」っと聞くと、
「いや、なんとなく」と。
そこで息子に説明を。
「いまの人は失礼しまーすと言いながら動いてたんだよ。しかも失礼しましたーと言ってる時は、
最後のましたーあたりでは、すでに後ろをむいちゃってたんだよ」と、
すると息子は
「なんとなく意味は分かるけど、ちょっとわかんない」と。
ここでさらに説明を、
「失礼しますっていうときはこれから失礼をしますよってことだろ?
だから失礼しますっていうときは、しっかりと止まって言わなきゃいけないんだ。
そいてそれを、言った後に動き出し、その失礼なことをしなければいけない。
失礼しましたっていうのも同じ。失礼しましたっていうときは、ある意味、
失礼なことをしてすみませんでしたって言ってるのと同じなんだから、
失礼なことがしっかりと済んだ後に、しっかりと止まった状態で失礼しましたと言い切ってから動き出さないと」と。
息子もなんとなくですが接客というものが勉強できたようでした。
僕はお店のスタッフにも「心無い」動きはしちゃだめだよとよく言ってます。
「失礼します」や「すみません」「ありがとうございます」などなど・・・
ただ言うだけじゃダメなんだ、こういう一言一言に心を籠めることが大事なんだと。
これはスタッフ間でも同じで、
例えば、AさんのヘルプをBさんがして、
その後、スタッフルームで
Bさんが「さっきAさんのヘルプに入ったのに、Aさんはお礼に来ないんですよ、今泉さん何とか言っといてくださいよ」と。
で、僕がAさんに「さっきのヘルプのことBさんお礼言ったか?」って聞くと、
Aさんは「えっ!!ちゃんと言いましたよ」と。
この場合、言った言わないの論議よりも、
このお礼をしたよ言ってる、Aさんの言葉がBさんには届かなかったということ。
ってことは、そのお礼にしっかりとした「心」が入ってなかったんじゃないかという。
こういう言うのって「ごめんなさい」でも同じですよね。
言葉よりもまずは「心」が大事ってこと。
どんなに丁寧に言葉を発しても心が入ってなきゃただの言葉。
スタッフにもお客様にも「心」で接する。
これ自戒も含めて、今よりももっと心あるお店にしたいなと^^